映画 「Batman v Superman / バットマンVSスーパーマン」 - 感想、良かった所と悪かった所

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感想


ダークな世界観がたまらなく良かった。最近のアメコミ映画になく見たかったトーンの作品が見れたのが嬉しい。

ストーリーの流れは情報でつかめていたが、展開がトレーラーの内容で予想していたとは違う所が多く、たくさんの情報を公開まで集めていたが、集めていたゆえに持っていた余裕が覆させられ楽しめた。

戦闘シーンでは「マン・オブ・スティール」で表現されたハイスピードのフルパワーのアクションのみならず、バットマンによる人間を相手にした戦闘やバットモービルやバットウィングによる乗り物でのカーチェイスや戦闘があり、様々なアクションが用意され見応え抜群。

退屈する暇無し、ダークな世界観に飢えていた僕には大満足の作品。


「アルティメット・エディション」の感想に関してはこちら
関連: 「バットマンVSスーパーマン アルティメット・エディション」 - 感想、追加シーンが深く物語へと引きずり込む





悪かった所


僕には 8.5~9 / 10 の面白さ。悪かったと思ったのは以下の3つで1つ目と3つ目を特に上手く作って欲しかった。

スーパーマンにトドメを刺さなかったバットマン
トドメを刺す瞬間、スーパーマンがバットマンに頼む「マーサを救ってくれ」、その一言でトドメを刺す事をやめたバットマン。劇中ではフラッシュからの警告、自分がヒーローとなった起点である母を救えなかった思いがスーパーマンにトドメを指さない理由として描かれていた。しかし、これだけだと冒頭での「マン・オブ・スティール」最終決戦の被害から湧き出た怒り、アルフレッドへ語るスーパーマン脅威論や悪夢のシーンといった決戦まで丁寧に描かれたスーパーマンに対する強い怒りの感情を消せたとは思えない。

自分の存在意義を「スーパーマンとの決戦、人類の為」という結論をウェイン邸でアルフレッドに語り、決戦に挑むが私的過ぎる感情での決着のつけ方に納得ができない。何かスーパーマンへの怒りを抑えるか揺らぐ流れが欲しかった。スーパーマンへ怒れるバットマンが良かっただけに強く思う。





薄いバットマン・ワールド色
バットマンが出るという事で期待したこの世界でのゴッサム。
ブルースからは「正義が悪に変る町」である事やジョーカーがメチャクチャにした事が語られ、映像ではロビンのコスチュームが映る。その他はあまり語られずバットマンが出る事で見れるであろうゴッサム感がなかった。

事前にザック監督からヴィランが出ない事、バットマンとスーパーマンに焦点を当てた作品と伝えられていてわかってはいたが、ここまで薄いのは残念。バーバラ・ゴードンが登場するとされている「アルティメット・エディション」でバットマンワールドが拡張される事に期待。





ロイスが探すクリプトナイト・スピア
スーパーマンを殺そうとした武器、ロイスが水の中に捨てる。
ドゥームズデイ登場後、この槍がドゥーズデイに効果があると判断し水中へ取りに行く。しかし、出口が残骸に封じられ溺れかける。

槍を捨てた後にバットマンから必要だという連絡か、(ロイスのピンチに気付くシーンは無駄になるが)スーパーマンからテレパシーのようなメッセージ、フラッシュの警告がロイスにもあったというシーンが描かれたのなら滑稽には映らなく、理解しやすいシーンだったと思う。

取りに行った理由がわかる削除されたシーンがあるのだろうか?それとも「彼氏(スーパーマン)があの槍で殺されそうだったから、使えるはず!」と記者で培った推理力を働かせたのだろうか?






良かった所


アクションは最高でストーリーも上記の事を除き満足できた。メインキャラやカメオで良かった点を上げてみる。

バットマン
正義さえ悪に染まってしまうゴッサム。もう殺さない限り悪が消滅しないかの如く前半ではバットモービルで容赦無しに殺りまくるダークなヒーローとしてバットマンは描かれている。「ダークナイト」3部作では父母について優しい父とネックレスが思い出として強調されていたが、今作では母親への思いが強調。"自分の存在意義は人類の脅威を取り払う為"という結論を出し、人類を滅ぼしかねないスーパーマンにバットマンは挑む。

前半から中盤のアクションの見せ場はバットモービルと悪夢での肉弾戦。終盤は"スーパーマン戦 → マーサ救出戦 → ドゥームズデイ戦"と怒涛の3連戦をこなしたタフな姿が見所。

劇中では様々な戦い方があり最高だった。バットモービルやバットウィングといった乗り物での戦闘、スーパーマン戦はアーマード・バッツでパワフルに、マーサ救出戦ではノーマル・スーツで多数の悪党相手に力強く華麗に頭脳を使い戦い、ドゥームズデイ戦ではチャンスをうかがいクリプトナイト弾でドゥームズデイの動きを抑え、スーパーパワーバトルの中で自分にできる戦い方を行った。

映画の見せ場であるスーパーマン戦ではクリプトナイトガス弾でスーパーマンを弱め、俺(バットマン)のターン → 効果切れ(ちょっと待て)、奴(スーパーマン)のターン → 再びガス弾で俺のターンとあり、両者の見せ場があり面白かった。

スーパーマンとの決着の付け方には納得がいかなかったものの、今作の設定とたっぷり用意されたアクションでお釣りが来る良さ、ベン・アフレック演技も素晴らしく、今作のバットマンは最高にかっこいいバットマンだった。





スーパーマン
ブルースを含むゾッド将軍との戦いによる被害者の怒りやルーサーの企てにはまり、自分が理解されない事に苦悩する。前半は積極的に肉体を使った行動での人助けしかなく、その上ルーサーには母を人質に取られ、バットマンには策で圧倒されたスーパーマン。

戦闘でのかっこいい所を期待していた人には納得がいかない時間が長く続いたかもしれないが、ラストバトルで本領発揮。
自分を犠牲にしても戦うその姿に全てのかっこよさが詰まっていた。劇中では最後に死ぬが復活の予兆がある。

ヒーローに不可欠な人々に与えるプラスの要素"希望"を最も強く出していたキャラクター。前半での人助けやラストバトルのドゥームズデイ戦で劇中の世界に希望を与え、最後には復活の予兆で観客にも希望与えている。

真面目で優しく、その優しさは母親を人質としたルーサーですら救う。バットマンとは違う真っ直ぐなヒーロー。バットマンが影のヒーローならスーパーマンは強く輝く光のヒーローとして立派に描かれ、影があるのは光があるからだと証明してみせた。




ワンダーウーマン
ラストバトルで素晴らしい登場をする。(トレーラーとは違う)
戦闘では彼女の力を存分に発揮。ドゥームズディの片腕を落としたり拘束する等、見せ場が思った以上に用意されていた。ピンチの時でもファイターとしての闘争心を感じさせる余裕の表情がチラリとあり心強さも出ている。

ブルースが接触した時に100年前(第一次大戦時期)に悪が生まれた事を語っていた。(恐らく2017年「ワンダーウーマン」で明かされる内容)

この映画での真のヒーローと崇めている人も多いだろう。ここまでインパクトのある登場と活躍をした助っ人は珍しい。





レックス・ルーサー
金持ちが自分の思想"対エイリアン"の為やりたい放題に見えるが、しっかり策も練っている知略家。
「ダークナイト」のジョーカーを思い起こさせるようにその行動は辛らつで頭脳派の悪党として見事に完成していた。ロイスを使いスーパーマンを呼び出し、スーパーマンの育ての母マーサを人質にし無理矢理スーパーマンをバットマンとの決戦へと向かわせた。

最後には危険視するスーパーマンやメタヒューマンの存在以外に、クリプトンの技術により地球外からの脅威を知ってしまった事でラストでは気が触れたかに見えつつも、重要な事を知った存在となる。Ding, ding, ding, ding。(今後情報を得られると思いバットマンは烙印を押さなかったのだろうか?詳しく知りたい所。)

頭脳派ヴィランとしての強い印象を与え、個性が光り再登場の期待が膨らむ興味深いキャラ。ラストのジェシー・アイゼンバーグがさらに良い感じの雰囲気を出していた。

ツッコミ所があるとすれば、あんな無用心な場所からハッキングを行なえるシステムに何故したのか?という事、地球の心配はするが自身のセキュリティには甘い。(真面目に書くと、ダイアナのファイルの解読を含め、ブルースがITに強いというのを強調している。)

ちなみに公開後レックス・コープからは「彼の行動は我が社とは関係がない」といった声明が出されている。(*現在このレックス・コープからの投稿が消されてしまったが画像で残っている)

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カメオ出演
この映画ではワンダーウーマン、アクアマン、フラッシュ、サイボーグがメタヒューマンとしてレックスに調査されている。
・ワンダーウーマン - 第一次対戦中の写真や一般人として行動している映像。
・フラッシュ - コンビニ強盗を退治する映像。
・アクアマン - 水中に沈む船で発見され、アクアマンが水中カメラを破壊する映像。
・サイボーグ - 誕生の映像。

それぞれが不気味に表現され、恐ろしいミステリー映像をみている感覚でインパクトがあり、とても印象付けられたと思う。
ワンダーウーマンとフラッシュは劇中に重要で役割を果たし、アクアマンとサイボーグは超不気味に描かれているのがとても良い感じだった。

フラッシュの警告、今回のスーパーマンの事なのか?ミスリードで本当は未来の話(「ジャスティスリーグ」で起きる事件)なのか?それとも二つの事を指しているのか?これからの展開がどうなるのかを楽しみに推測できる登場だった。





Category: Batman v Superman / バットマン VS スーパーマン
Published on: 2016/04/09
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